2006/7/4 雷対応マニュアル 平成18年7月 第第第111版版版 社団法人 日本プロサッカーリーグ 加筆・修正をしたときは、必ず、この表を記入して下さい。 加筆・修正整理一覧表 バージョン 年月日 担当者所属 氏名 加筆・修正の概要 第1版 年 月 日 第2版 年 月 日 第3版 年 月 日 第4版 年 月 日 第5版 年 月 日 第6版 年 月 日 第7版 年 月 日 第8版 年 月 日 第9版 年 月 日 第10版 年 月 日 第11版 年 月 日 第12版 年 月 日 第13版 年 月 日 第14版 年 月 日 第15版 年 月 日 −−目目次次−− 1. 総則 ........................................................................ 1 1.1 はじめに ................................................................ 1 1.2 本マニュアルの利用者 .................................................... 1 1.3 本マニュアルの対象範囲 .................................................. 1 1.4 本マニュアルの前提 ...................................................... 2 1.5 本マニュアルの使い方 .................................................... 2 1.6 注意点 .................................................................. 2 2. 情報連絡系統 ................................................................ 3 3. 対応フロー .................................................................. 5 4. 個別対応の詳細 .............................................................. 6 4.1 雷危険情報の収集、危険の予測 ............................................ 6 4.2 観客等の安全確保(開門前、開門後) ...................................... 8 4.3 試合の判断(中断・中止等) ............................................. 10 4.4 観客への情報提供等 ..................................................... 18 4.5 試合の判断(再開) ..................................................... 19 4.6 帰宅誘導、安全確保 ..................................................... 20 4.7 落雷時の対応 ........................................................... 21 5. 資料編 ..................................................................... 26 5.1 Jリーグにおける雷対応事例集 ............................................ 26 5.2 スタジアムの雷対策実施状況(安全エリア等) ............................. 30 5.3 (財)日本サッカー協会の指針(日サ協発第060015号) .................... 31 5.4 雷予報・雷注意報に関するホームページ ................................... 33 5.5 雷に関する基礎知識 ..................................................... 40 5.6 潜在的な落雷危険度 ..................................................... 45 5.7 落雷による被害者への対応 ............................................... 50 1. 総則 1.総則 1.1 はじめに 1.1 はじめに 雷への安全対策は運営組織の責任である。 サッカーでは観客や選手、関係者等の安全が第一であることは言うまでもないが、「雷は自然現 象の事故だから仕方がない」という考え方が通用しない関連判決も出ており、雷対応についても 冒頭の言葉を再認識し対策の充実を図ることが求められている。 このため、各クラブの対策の充実を図る前提として、雷対応に関する基本的な考え方等を本マ ニュアルに整理した。 1.2 本マニュアルの利用者 1.2 本マニュアルの利用者 Jリーグにおける以下のメンバーを本マニュアルの主な利用者と想定する。また、クラブ運営 担当は、雷対応全般においてリーダーシップを発揮して主体的に対応すること。 @ クラブ運営担当 A クラブセキュリティ担当(警備担当) B 場内アナウンス担当 C 実行委員 D マッチコミッショナー E 施設管理責任者(防災センター等) 1.3 本マニュアルの対象範囲 1.3 本マニュアルの対象範囲 スタジアム及びその周辺における主催試合当日の対応を主な対象とする。但し、それ以外の場 合は本マニュアルを応用して利用のこと。 <対象範囲外> ・ アウェーの試合(アウェークラブが対応) ・ 練習(落雷の危険性がある場合は早急に練習を中止) ・ 主催試合当日におけるスタジアムから離れた場所での選手や観客等の移動 1.4 本マニュアルの前提 1.4 本マニュアルの前提 ・ 現在の予測技術では、落雷の場所やタイミングを精度よく予測することは困難である。こ のため、落雷の危険性の高まりを把握し、試合運営関係者(本マニュアルの利用者)の協 議により試合の運営や中止を判断することを前提とする。 ・ 予測が困難であることから、(財)日本サッカー協会の指針(日サ協発第060015号)にあ る通り、.しでも落雷の危険性がある場合には、速やかに試合を中断・中止等するものと する。 ・ 落雷の危険性が高い場合には風.を伴う場合も多いが、台風等の風.への一般的な対応に ついては初版では記述しない(今後の改定で充実を図る)。一方で、浸水等への対応が必要 となる可能性も否定できないため、情報連絡系統に自治体等の防災機関を追加した。 ・ 試合の中断や中止が決定した後の一般的な手続き(審判への連絡、メディアへの説明等) については割愛する。 1.5 本マニュアルの使い方 1.5 本マニュアルの使い方 (1) 平常時(主に試合当日以外) 平常時(主に試合当日以外) (1) ・ 雷対応に関する基礎知識を理解する。 ・ 緊急時(落雷の危険性が高まった場合)の対応事項を事前に理解する。 ・ 緊急時における対応方針を関係者(メディア、スポンサー、交通機関等)に説明する。 ※緊急時の対応におけるトラブル回避、協力要請のため (2) 緊急時(落雷の危険性が高まった場合) (2) 緊急時(落雷の危険性が高まった場合) ・ 対応事項のチェックリストとして活用する。 1.6 注意点 1.6 注意点 本マニュアルでは、できる限り対応の実施者を明らかとするように記述しているが、対応内容 を全て実施者が行う必要はなく、実施者の責任において代理者を指名し、必要に応じて役割分担 をすることも重要である。 特に、緊急時には運営担当の対応事項が非常に多くなるため、予め役割分担をしておくことが 望まれる。但し、代理者の実施状況等は適宜把握することが必要である。 2. 情報連絡系統 台風等のように徐々に危険性が高まるとは限らず、急に危険性が高まる可能性もある。このた め、早急な判断にも対応できるよう、連絡系統は運営担当を中心とするシンプルな系統を基本と する。 2.情報連絡系統 図 2-1 情報連絡系統 注)太い矢印がメインの系統を意味する。 スタジアム内・周辺試合に係る判断 気象情報提供機関、その他情報源 運営担当 実行委員 マッチコミッショナー セキュリティ担当 場内アナウンス担当 施設管理責任者 (防災センター等) 外部関係機関 交通機関 自治体等の防災機関 その他関係機関その他クラブ関係者 電力会社(停電等) 注 意 ・ 関係者の連絡先リストの用意及び連絡手段の確保は各クラブで対応のこと ・ 落雷時にはサポータの電話により一般電話で輻輳1(電話がかかりにくくなる) が発生する可能性があり、関係者間の連絡は内線等の他の手段も確保しておく こと ・ トランシーバーは、一度に多くのスタッフがコールすると話ができなくなるた め(1回線で1人しか発信できない)、事前に発信者に優先順位を付けて、緊急 時に優先順位の高い情報が流れるようにすること。 表 2-1 情報連絡先一覧(クラブで記入のこと) 組織、役職 氏名 連絡先 実行委員 クラブ 太郎 【携】090−@@@@−@@@@ 【内】@@@@ 【無】@@@@ マッチコミッショナー @@@ @@@ 【携】090−@@@@−@@@@ 【内】@@@@ 【無】@@@@ 運営担当 セキュリティ担当 場内アナウンス担当 施設管理責任者 【内】@@@@ @@鉄道@@駅 ― 【電】@@@−@@@−@@@@ Jリーグ運営部 ― 【電】03−3830−1911 注1)連絡先は、試合時及びその前後に利用可能なものをできるだけ複数記入する。 注2)記号の意味は以下の通りである。 【電】固定電話、【携】携帯電話、PHS、【ス】スタジアム内線、【無】無線 ※他に同様の連絡先一覧があれば、代用が可能である。 3. 対応フロー 雷の対応に関する基本的な流れを以下に示す。個別の対応事項の説明は、対応する節を参照の こと。また、フロー図は対応の基本的な流れであり、状況に応じて臨機に対応のこと。 試 合 当 日 (キッ クオフ 後 ) 試 合 当 日 (キッ クオフ 前 ) 〜 前 日 平常時の予防対応平常時の予防対応危機対応危機対応 雷危険情報の収集、 危険の予測【4.1節】 (開門前) 競技場周辺 (開門後) 競技場内+ 周辺 判断(中断・中止等) 【4.3節】 観客への情報提供等 【4.4節】 判断(再開) 【4.5節】 判断(中止) 【4.3節】 帰宅誘導、安全確保 【4.6節】 観客等の安全確保 【4.2節】 ヒトに落雷 スタジアム、 または周辺 に落雷 落雷時の対応 【4.7節】 落雷 中断 中止 全ての対応で 並行して実施 再開 中止 3.対応フロー 図 3-1 雷対応フロー図 4. 個別対応の詳細 4.個別対応の詳細 4.1 雷危険情報の収集、危険の予測 4.1 雷危険情報の収集、危険の予測 情報収集は、大別して以下の2つの方法が考えられる。 事前の予測情報である@の情報収集を基本とし、Aによるスタジアム周辺の状況を加味しなが ら落雷の危険性を把握すること。Aの現象が確認された場合には、既に非常に落雷の危険性が高 まっていると認識すること。また、全ての対応を通じて常に情報収集を実施すること。 @ 気象情報提供機関から ・ 気象庁等の雷予報・雷注意報(ホームページ、無料) 気象庁や民間気象情報会社がホームページ上で地域毎の雷予報や雷注意報を提供して おり、それらのサイトを参考のこと(表 4-1、5.4節)。以下のサイトでは、各機関が提 供する情報の内容や特徴を整理しており、また各機関へのリンクも張られている。 【アドレス】あおば屋(http://www.aobaya.jp/lightlink.html#forecast) ・ 民間気象情報機関のコンサル(有料) ホームページ等による無料の情報提供以外に、スタジアムやその周辺等のローカル な情報については、民間気象情報会社が有料で情報を提供している。民間気象情報会 社のリストは表 4-1を参考のこと。 A 自然現象等から (予兆現象) ・ モクモクと発達した一群の積乱雲(入道雲)の発生 ・ 突風が吹くと共に気温が下がり、やがて激しい降.を伴う ※ 激しい降.が始まったら逃げ遅れと認識した方がよい。 ・ AMラジオにガリガリという雑音が入る。 ※ 最近のラジオは雷による雑音が入りにくい様に設計されているので注意 ・ 雷警報器のアラームが鳴る(1つ12,000円程度のものもある)。 (落雷) ・ 雷鳴、雷光 ※ 雷鳴が聞こえたら、次は自分に落雷する危険性があることに注意 ※ 雷鳴は約10kmしか届かないが、雷は約20km先にも落ちる場合がある。 ※ 試合中には太鼓の音に雷鳴がかき消されてしまう可能性もある。 表 4-1 気象情報提供機関の例 機関名 アドレス(雷情報の無料サイト) 気象庁 http://www.jma.go.jp/jp/warn/ 日本気象協会 http://www.tenki.jp/tyu/index.html 気象サービス http://www.weather-service.co.jp/Public/cts0004/weather/wrng/WarnMain.html ウェザーニュース http://weathernews.jp/cww/docs/thunder/thunder_index.html フランクリン・ジャパン http://www.fjc.co.jp/service/data/index.html (有料) 北海道電力*1 http://www.hepco.co.jp/press/h11/0423-2.html (財)日本気象協会 北海道支社*1 http://www.njwa.jp/weather/kaminariinf/ 東北電力*2 http://www.tohoku-epco.co.jp/weather/index.html 東京電力*3 http://www0.thunder.ne.jp/index.html 中部電力 http://www.chuden.co.jp/kisyo/index.html 北陸電力 http://www.rikuden.co.jp/hopes/raitanji1.html 関西電力 (なし) 中国電力 (なし) 四国電力 (なし) 九州電力*4 http://s.kyuden.co.jp/var/rev0/0000/2434/wether-rakurai.pdf 沖縄出力 (なし) *1:北海道電力、(財)日本気象協会北海道支社は有料サービスのプレスリリース *2:東北電力は現在の落雷状況(予報はなし) *3:東京電力は雷雲の状況と落雷情報 *4:九州電力は登録制サービスのプレゼン資料 4.2 観客等の安全確保(開門前、開門後) 4.1節の情報収集及び危険の予測により、落雷の危険性が高まっていると判断された場合には、 運営担当は以下の対応を可能な範囲で実施する。 4.2 観客等の安全確保(開門前、開門後) (1) 開門前 (スタジアム周辺の観客への対応) 開門前(スタジアム周辺の観客への対応) (1) @ 落雷危険性が高まっていることを関係者、スタッフ(ボランティアを含む)に周知する。 A 観客への呼びかけをスタッフに指示する。 ・ 落雷の危険性があること(恐怖を煽るのでなく気を付けるように呼かけ) ・ 旗竿を立てずに寝かせて持つ ・ 傘を高く突き上げない ・ 樹木やポールに近づかない ・ スタッフからの今後の情報提供を注意して聞く ・ 安全な場所に急いで移動する(どこが安全かも併せて説明) B 必要に応じて、スタジアム周辺の観客をスタジアム内に収容する。更に、そのまま入場さ せるか、再度スタジアム外に移動して開門まで待ってもらうかを検討する。 注)待機列で並んでいた観客を移動させて、その後に改めて開門まで待ってもらう場合に は、特に早くから並んでいた観客が元の待機列での順番を気にする(気にして避難しな いかもしれない)可能性もある点に配慮すること。 C 必要に応じて、当日券の販売を中断する(払い戻しを.なくする)。 D 早く開門する可能性がある場合は、必要に応じて、その旨を待機列を含むスタジアム周辺 の観客に情報提供する。できれば、駅やバス停等でも情報提供を行う。 → トイレのため10分間待機列から離れたらいつの間にか開門していた、ということで 観客とトラブルになるのを回避するため (2) 開門後(スタジアム内及び周辺の観客への対応) (2) 開門後(スタジアム内及び周辺の観客への対応) @ 落雷危険性が高まっていることを関係者、スタッフ(ボランティアを含む)に周知する。 A 観客への呼びかけをスタッフに指示する。 ・ 落雷の危険性があること(恐怖を煽るのでなく気を付けるように呼かけ) ・ 旗竿を立てずに寝かせて持つ ・ 出来るだけ傘をささない、高く突き上げない B 必要に応じて当日券の販売を中断する(払い戻しを.なくする)。 C 必要に応じて、半券を捨てないよう場内アナウンスを行う(延期・中止の場合に必要なた め)。 事前に確認しておくべきこと スタジアム周辺の観客への対応 □ スタジアム周辺における避難場所の確保(どこが安全か確認) ※ 落雷に対して安全な場所と危険な場所の特徴は、資料編(5.5節)を参照のこと □ スタジアム周辺の建物等の避雷針の場所、落雷危険性の低い場所 □ スタジアム周辺に散らばっているスタッフ(ボランティアを含む)への周知方法 □ 観客等の避難誘導方法 □ 避難誘導時の呼掛け内容 □ 平坦地形や歩道橋等を観客が移動してくる場合の代替経路(出来るだけ低い場所) □ スタジアム周辺の建物等の避雷針の場所、落雷危険性の低い場所 スタジアム内の観客への対応 □ 避難場所の確保(コンコース等に全観客を収容できるか) □ スタジアム内の安全性(安全な場所) □ 観客等の避難誘導方法 □ 避難誘導時の呼掛け内容 4.3 試合の判断(中断・中止等) 観客等の安全確保が保証できないと考えられる場合には、主審または実行委員、マッチコミッ ショナーは試合の中断・中止、キックオフ時刻の変更等の判断を行う。運営担当は、情報提供を 含めてそれらの判断を支援するとともに、Jリーグ運営部に連絡する。また、以下の(1)(2)のプ ロセスも適切に実施すること。 4.3 試合の判断(中断・中止等) (1) 定期報告 以下のいずれかの条件を満たす場合には、運営担当は、実行委員(及びマッチコミッショナー) に対して定期的に落雷の危険性に関する報告を開始する。70分前に行われるマッチ・コーディ ネーション・ミーティングでは、審判を含む関係者に状況を報告する。 (1) 定期報告 【 報告の条件 】 ※ いずれか の条件を満たす場合 ・気象庁の雷注意報が当該地区で出ている場合 ・落雷の予兆現象が確認された場合 ・落雷の事実が確認された場合(雷鳴、雷光) ・運営担当が落雷の危険性が高いと判断した場合 (2) 関係者への情報提供 (1)の定期報告の内容を基に、試合の中断・中止等の判断を行う可能性が.しでもある場合は、 運営担当は、その旨を事前に関係者に連絡する(急に中断・中止等の判断をするとトラブルのも と)。 関係者への情報提供 (2) 【 関係者の例 】 ●:必ず実施、△:状況に応じて実施 ● Jリーグ運営部 ● メディア関係者(特に放送局) ● スポンサー ● 審判 ● 交通機関 ● 警察・消防(スタジアム内) (3) 試合の判断 (1)の定期報告の内容を基に、観客等の安全確保が保証できないと考えられる場合には、主審 または実行委員、マッチコミッショナーはキックオフ時刻の変更や試合の中断・中止の判断を行 う(2006Jリーグ試合実施要項、第40条を参照のこと)。判断を行うにあたっては、過去の対応 事例(5.1節)も参考のこと。 (3) 試合の判断 試合の中止を決定した場合、スタジアムにとどまるように呼びかけても観客等が帰宅を始める 可能性がある。観客誘導スタッフの配置や交通機関の受入準備が間に合わない可能性もあること から、まずは中断を決定し準備が整ってから正式に中止を決定する方法もある。また、判断を検 討している段階から、表 4-2の事項を確認することが求められる。 キックオフ時刻の変更、または試合の中断、中止を決定する場合には、運営担当者は、事前に Jリーグ運営部に報告すること。 表 4-2 試合中断・中止等の際に確認すべき事項 中断 中止 確認事項 1 ● ● 大型映像装置による案内の準備(案文を含む) 2 ● ● 場内アナウンスの準備(案文を含む) 3 ● ● テレビ中継との調整 4 △ ● 観客移動経路の安全(必要に応じて変更) 5 △ ● 観客誘導スタッフの配置 6 △ ● 交通機関の受入体制 7 注)中止が濃厚な場合には、できれば再試合の日程調整を決定前から開始する。 [試合の中止および中断の決定(2006Jリーグ試合実施要項、第40条を抜粋)] @試合の中止は、主審が、マッチコミッショナーおよびホームクラブの実行委員と協議 のうえ決定する。ただし、主審が到着する前にやむを得ない事情により試合を中止す る場合は、マッチコミッショナーおよびホームクラブの実行委員が協議のうえ決定す る。 A主審が試合の中断を決定した場合、ホームクラブは試合を再開することができるよう 最善の努力をしなければならない。 (4) 場内アナウンス 運営担当は、試合の中断・中止等が決定された場合には、アナウンス担当に指示して、場内ア ナウンスを早急に実施する(コンコース等を含む全館放送とすること)。併せて、スタッフにも メガホン等により呼びかけを行うよう指示する。 荒天時に場内アナウンスが聞こえなかった事例もあり、スタッフによるアナウンスも並行して 実施すること。 場内アナウンス (4) 場内アナウンスの内容 @ 落雷の可能性があるため、試合の中断・中止等が決定されたこと A (スタジアムの構造等により観客席にとどまることが危険な場合には)コンコース 等の安全な場所にスタッフの指示に従って慌てずに移動すること B 落雷の可能性があるため、帰宅を始めずに次の場内アナウンスを待つこと C 状況の変化の有無に拘わらず落雷の状況や交通機関の情報について、今後、定期的 に場内アナウンスを実施すること D 旗竿の使用を中止すること E (中止の場合には)代替試合やチケットの払い戻し等は、後日クラブからホームペ ージ等で広報すること スタッフによるアナウンスの内容(メガホン、掲示板等) @ 落雷の危険性があるため、試合の中断・中止等が決定されたこと A (スタジアムの構造等により観客席にとどまることが危険な場合には)コンコース 等の安全な場所にスタッフの指示に従って慌てずに移動すること ※避難誘導の担当に基づく呼びかけも並行して実施 B 場内アナウンスや大型映像装置、場内モニタ等での情報提供に注意すること ※スタッフで提供できない情報は、場内アナウンス等で情報を提供する。 表 4-3 場内アナウンスの案文例(試合中断) 大型映像装置表示例 場内アナウンス文章例 落雷の可能性があるため、安全確保の観 点から試合の続行は困難と判断し、一時 的に試合を中断することを決定しました。 当スタジアムでは、避雷針等により観客 席の安全対策を行っています。お席を立 たずに、そのままお待ち下さい。冷静な対 応をお願いします。 (具体的な危険エリア)は落雷の可能性 があるため、場内アナウンス及びスタッフ の指示に従い、落ち着いて(コンコース等 具体的な場所)に移動して下さい。 落雷の可能性があるため、旗ざおや長い 棒などの使用はお控え下さい。 雷の危険性が低くなるまで、安全確保の ため20〜30分程度は試合を再開しない 予定です。また、状況次第では、試合が 中止となる可能性もあります。ご迷惑をお かけしますが、予めご了承下さい。 雷.のため、試合の中断を決定しました。 We regret to inform you that the game was interrupted because of the serious thunder and the heavy rain. @@ 当スタジアムでは、避雷針等により観客席の安全 対策を行っています。席を立たずに、冷静にご対応 下さい。 Please stay in your seat and stay calm. For the spectators’ safety, this stadium is equipped with lightning rods. (具体的な危険エリア)は、落雷の可能性があるた め大変危険です。スタッフの指示に従い、落ち着い て(コンコース等具体的な場所)に移動して下さい。 @@@@@@@@@ has a risk of thunderbolts. Please stay calm and move to @@@@@@@ by following the staffs’ instructions. 落雷の可能性があるため、旗ざおや長い棒など の使用はお控え下さい。 Please refrain from using long flags and rods because it has a risk of thunderbolts. 雷の危険性が低くなるまで、20〜30分程度は 試合を再開しない予定です。試合が中止となる 可能性もあるため、予めご了承下さい。 Please understand that the game will not be resumed for about 20-30 minutes because of the safety reason and there is the possibility of game suspension. 大型映像装置表示例 場内アナウンス文章例 チケットの半券は、払い戻しの際または 再試合の際に必要となります。紛失しな いようにご注意下さい。また、破れたり汚 したりしないようにご注意下さい。 代替試合やチケットの払い戻し等の案内 は、後日ホームページ等でお知らせいた します。 チケットの半券は、払い戻しの際または再試合の際 に必要となります。紛失しないようにご注意下さい。 Please keep your ticket carefully. The ticket will be needed for the refund or rematch. 代替試合やチケットの払い戻し等の案内は、後日ホ ームページ等でお知らせします。 The details of rematch or refund will be announced on the club homepage and by other means later. 表 4-4 場内アナウンスの案文例(試合中止) 大型映像装置表示例 場内アナウンス文章例 落雷の可能性があるため、安全確保の観 点から試合の続行は困難と判断し、試合 の中止を決定しました。 当スタジアムでは、避雷針等により観客 席の安全対策を行っています。お席を立 たずに、そのままお待ち下さい。冷静な対 応をお願いします。 (具体的な危険エリア)は落雷の可能性 があるため、場内アナウンス及びスタッフ の指示に従い、落ち着いて(コンコース等 具体的な場所)に移動して下さい。 落雷の可能性があるため、旗ざおや長い 棒などの使用はお控え下さい。また、スタ ジアム内だけでなく、帰宅の際にもご注意 下さい。 チケットの半券は、払い戻しの際または 再試合の際に必要となります。紛失しな いようにご注意下さい。また、破れたり汚 したりしないようにご注意下さい。 雷.のため、本日の試合の中止を決定しました。 We regret to inform you that today’s game is suspended because of the serious thunder and the heavy rain. 当スタジアムでは、避雷針等により観客席の安全 対策を行っています。席を立たずに、冷静にご対 応下さい。 Please stay in your seat and stay calm. For the spectators’ safety, this stadium is equipped with lightning rods. (具体的な危険エリア)は、落雷の可能性があるた め大変危険です。スタッフの指示に従い、落ち着い て(コンコース等具体的な場所)に移動して下さい。 @@@@@@@@@ has a risk of thunderbolts. Please stay calm and move to @@@@@@@ by following the staffs’ instructions. 落雷の可能性があるため、旗ざおや長い棒など の使用はお控え下さい。 Please refrain from using long flags and rods because it has a risk of thunderbolts. チケットの半券は、払い戻しの際または再試合の際 に必要となります。紛失しないようにご注意下さい。 Please keep your ticket carefully. The ticket will be needed for the refund or rematch. 大型映像装置表示例 場内アナウンス文章例 代替試合やチケットの払い戻し等の案内 は、後日ホームページ等でお知らせいた します。 代替試合やチケットの払い戻し等の案内は、後日ホ ームページ等でお知らせします。 The details of rematch or refund will be announced on the club homepage and by other means later. (4) 場内アナウンス キックオフ時刻の変更、中断、中止を決定した場合には、運営担当者は、関係者に決定時刻と 内容(例:何時何分・中止)、及びその理由を報告すること。 移動中の観客等への情報提供のため、交通機関に対しては、駅(最寄り駅、ターミナル駅)や バス停でキックオフ時刻の変更、中断、中止となった旨を掲示するように要請する。また、クラ ブ広報に依頼して、Webや携帯サイト等でも情報を発信すること。 → 危険であり更に中止なのに観客が来場するという事態を回避できる 関係者への連絡 (5) 【 関係者の例 】 ●:必ず実施、△:状況に応じて実施 (4) 場内アナウンス ● メディア関係者(特に放送局) ● 交通機関 ● 警察・消防(スタジアム内) ● 移動中の観客 (Web、駅掲示等を通じて) ● スポンサー 中止の場合には、義務ではないが、報道関係者から要望がある場合は、マッチコミッショナー や実行委員と記者会見を行うか相談する。 【留意点】 記者会見 (6) ・ クラブから告知する事項がある場合には、記者会見を積極的に利用する。 例)払い戻しの方法、再試合の詳細(決まっている場合) ・ 記者会見をする場合は、マッチコミッショナーや実行委員に運営担当から情報を提供する。 例)対応の経緯、中止の理由 ← 対応記録の記入用紙(時系列で対応事項等を整理したも の)が参考となる 4.4 観客への情報提供等 運営担当及び場内アナウンス担当は、以下の通り定期的に観客への情報提供等を実施する。 4.4 観客への情報提供等 (1) 基本的な考え方 基本的な考え方 (1) @ 変化の有無に拘わらず、5〜10分おきに定期的に場内アナウンスを実施すること。 ※ 状況の変化が無いことや提供する情報が無いことも重要な情報である。 A 雷鳴等により1度では聞き取れない可能性もあるため、2回以上繰り返して場内アナウン スを実施すること。 B スタジアム内の情報だけでなく、交通機関や駅等への移動経路の情報も提供すること。 (2) 提供する情報の内容 提供する情報の内容 (2) @ 避難場所は安全であること(だからむやみに動かないように要請) A 落雷危険性の情報(変化) B 試合再開の見通し C 停電の復旧状況・見通し(停電が発生した場合) D 交通機関の運行状況、スタジアム外部の停電発生状況 E チケットの払い戻し関する情報(払い戻しが無い場合でもその旨を広報) (3) 主な情報提供方法 (3) 主な情報提供方法 @ 場内アナウンス(基本は場内アナウンス、コンコース等を含む全館放送とすること) A 大型スクリーン(電光掲示板) B スタッフからの呼びかけ C コンコース設置のモニタ(特にコンコースに避難している時は有効) 4.5 試合の判断(再開) 以下の全ての条件を満たす場合には、実行委員とマッチコミッショナーは試合再開の判断を行 う。また、中断時間が長くなった場合等においては、中止の判断を行う。 運営担当は判断材料の提供等を行い、判断を支援する。 4.5 試合の判断(再開) 【 再開の条件 】 ※ 全て の条件を満たす場合 ※ 交通支障等の影響や終電に関連して観客が帰宅できなくなる場合は、試合終了が遅 くなり過ぎないように配慮すること。 ・雷活動(雷鳴、雷光)が止んでから20〜30分以上経過していること ・観客席の秩序が保たれていること ※ 豪.時や観客が騒然としている場合は再開を一時的に延期する ・スタジアムの照度が確保されていること(例:1500ルクス以上) ・警備員、スタッフ、防災センター等の運営体制が確保されていること ・試合の成立に必要なその他の条件(一般的条件)が満たされていること 【中止の条件】 ※ いずれか の条件を満たす場合 ・再開の目途が立たない場合 ・落雷の危険性が継続すると予想される場合(注意報がその後も続く場合等) 4.6 帰宅誘導、安全確保 警備担当及び運営担当は、試合の中止を決定した場合には、観客及びスタッフ等の安全を確保 した上で、観客の帰宅誘導を実施する。帰宅誘導にあたっては、通常時の誘導に加え、以下の点 に注意して誘導を実施する。 4.6 帰宅誘導(安全確保) 安全な場所(歩道橋の下等)を通って移動できるルートを確保する。 @ルートの安全確保 バス乗り場が危険な場合は、バス乗り場の場所を変更する。 Aバス乗り場の安全確保 危険なエリア(平坦地等)で観客を滞留させないように、観客の流れを調整する。 B滞留の回避 スタッフは、旗竿等を立てないように呼掛けを行う。 C旗竿等の扱い 交通機関の運行情報を定期的に把握し、観客等に定期的に情報を提供する。スタジアムだけ でなく、できるだけ帰宅経路上のスタッフも情報を提供する。 D交通機関等の情報提供 4.7 落雷時の対応 (1) ヒトに落雷した場合 観客や選手等に落雷した場合には、直ちに以下の対応を実施する。また、並行して(2)または(3) の対応も実施すること。 ヒトに落雷した場合 (1) 4.7 落雷時の対応 運営担当は、被害者の場所を確認し、会場ドクターを派遣する。会場ドクターの派遣が困難 な場合や被害者が多数の場合は、チームドクターに協力を依頼する。 ピッチ上で選手や審判が被害を受けた場合は、チームドクターが対応するとともに、運営担 当は早急に安全な場所に被害者を移動させるように指示する。 @医師の派遣 運営担当は、医師と相談してスタジアム内の消防関係者に被害者の搬送を依頼する。依頼に あたっては、被害者の場所を的確に伝えるほか、必要に応じてスタッフに案内させる。 ※ 被害者多数の場合には、スタジアム内の消防関係者に応援要請を依頼する。 A消防への連絡 警備担当(または運営担当)は、更なる落雷の可能性があるため、被害現場周辺に観客等が 近づかない様にスタッフに指示する。併せて、スタッフ自身も安全な場所から対応を行うよう に指示する。 B安全確保 運営担当は、被害や対応の状況等を実行委員及びマッチコミッショナーに報告する。併せて、 Jリーグ運営部に報告を行う。 C関係者への報告 (2) スタジアムに落雷した場合 スタジアム(避雷針だけでなく、観客席やピッチを含む)に落雷した場合には、直ちに以下の 対応を実施する。また、ヒトに落雷した場合には、並行して(1)対応も実施すること。 また、以下の事項を実施するにあたっては、安全確保の上で実施するように指示すること。 スタジアムに落雷した場合 (2) 警備担当(または運営担当)は、避雷針等により安全性が確保されていないエリアの観客を 安全な場所に避難させるようにスタッフに指示する。併せて、場内アナウンス担当に、避難が 必要な観客席及び避難方法を広報するように指示する。 また、場外スタッフにも、移動中の観客等に安全な場所に避難するように呼掛けるように指 示する。 @安全確保(観客等) 警備担当(または運営担当)は、スタジアム外にも落雷する危険性があることから、スタジ アム外のスタッフを中心に速やかに安全な場所に避難するように指示する。 A安全確保(スタッフ) 警備担当は、負傷者が発生していないかスタッフや施設管理責任者から情報を収集する。ま た、必要に応じてスタッフに巡回を指示する(スタッフ自身の安全確保も指示)。 B負傷者の確認 施設管理責任者は、職員の巡回や警報装置等により火災が発生していないか確認し、火災が 発生した場合に速やかに消火を指示する。必要に応じて、スタジアム内消防関係者や消防機関 への通報を実施する。 並行して、施設管理責任者は、火災の有無や消火の状況等を運営担当に定期的に報告する。 被害が無い場合でも、その旨を運営担当に報告する。 C火災の確認、消火 施設管理責任者は、施設の被害状況を確認し運営担当に被害状況及び対応状況を定期的に報 告する。被害が無い場合でも、その旨を運営担当に報告する。 停電が発生した場合は、早急に復旧見込みを把握し運営担当に報告する。 D被災状況の確認 場内アナウンス担当は、観客等へ冷静な対応を呼び掛けるための場内アナウンスを行う(コ ンコース等を含む全館放送とすること)。また、運営担当と相談して、被害や対応に関する情報 を適宜アナウンスする。特に、安全・安心に係る情報(被害無し、火災無し、スタジアムは避 雷針があり安全等)は早急にアナウンスする。 E場内アナウンス 実行委員及びマッチコミッショナーは、既に落雷危険度がピークに達していることから、主 審と相談して試合中断の判断を行う(できれば運営担当も同席する)。試合中断を決定した場合 には、速やかに運営担当に連絡する。 ※ 落雷の時点で主審は試合を中断する可能性が高い。 F試合中断の判断(4.3節) 運営担当は、被害や火災の報告等を基に、照明の照度等の試合成立に必要な条件が確保でき そうかを確認する。また、この時点では既に試合が中断されている可能性が高いため、条件が 確保されない場合には回復にどの程度時間がかかるかを関係者に確認させて把握する。 G試合成立要件の確認 表 4-5 場内アナウンスの案文例(落雷時) 大型映像装置表示例 場内アナウンス文章例 当スタジアムでは、避雷針等により観客 席の安全対策を行っています。お席を立 たずに、そのままお待ち下さい。冷静な対 応をお願いします。 落雷の可能性があるため、旗ざおや長い 棒などの使用はお控え下さい。また、スタ ジアム内だけでなく、帰宅の際にもご注意 下さい。 当スタジアムでは、避雷針等により観客席の安全 対策を行っています。席を立たずに、冷静にご対応 下さい。 Please stay in your seat and stay calm. For the spectators’ safety, this stadium is equipped with lightning rods. 落雷の可能性があるため、旗ざおや長い棒など の使用はお控え下さい。帰宅の際にもご注意下 さい。 Please refrain from using long flags and rods because it has a risk of thunderbolts. Please be careful on your way home, too. @@ @@@あああ @@@ 大型映像装置表示例 場内アナウンス文章例 (具体的な危険エリア)は落雷の可能性 があるため、場内アナウンス及びスタッフ の指示に従い、落ち着いて(コンコース等 具体的な場所)に移動して下さい。 落雷による被害状況を現在確認していま す。状況が分かり次第お知らせします。 ※ 実際には分からなくても、定期的に状 況を報告すること。 施設の点検を行った結果、火災等の施設 被害が発生していないことを確認しまし た。安心してお席でお待ち下さい (具体的な危険エリア)は、落雷の可能性があるた め大変危険です。スタッフの指示に従い、落ち着い て(コンコース等具体的な場所)に移動して下さい。 @@@@@@@@@ has a risk of thunderbolts. Please stay calm and move to @@@@@@@ by following the staffs’ instructions. 落雷による被害状況を確認中です。分かり次第、 お知らせします。 Now we are checking the damage by a thunderbolt. The result will be announced very soon. 火災等の施設被害は発生しておりません。安心して お席でお待ち下さい。 Please stay in your seat and stay calm. No fire or serious damage was found in this stadium. (3) スタジアム周辺に落雷した場合 スタジアム周辺(主にクラブの管理区域)に落雷した場合には、直ちに以下の対応を実施する。 また、ヒトに落雷した場合には、並行して(1)対応も実施すること。 また、以下の事項を実施するにあたっては、安全確保の上で実施するように指示すること。 (3) スタジアム周辺に落雷した場合 (2)の対応に同じ。 @安全確保(観客等) (2)の対応に同じ。 A安全確保(スタッフ) (2)の対応に同じ。クラブの管理区域外で負傷者を発見した場合には、消防機関(119番) に通報する。 B負傷者の確認 施設管理責任者は、周辺施設で火災が発生していないかスタジアム内消防関係者等が情報を 収集する。必要に応じて運営担当に報告する。 C周辺火災の確認 (2)の対応に同じ。特に電力や通信等の被害に注意する。 D被災状況の確認 (2)の対応に同じ。 E場内アナウンス (2)の対応に同じ。 F試合中断の判断(4.3節) 5. 資料編 5.資料編 5.1 Jリーグにおける雷対応事例集 5.1 Jリーグにおける雷対応事例集 クラブからのヒアリングを基に整理する。Jリーグ以外で参考となる事例があれば、参考とし て追加する(来年度以降)。 表 5-1 過去の雷対応事例(雷.) 年度カテゴリー節スタジ アム ホームアウェイ 開催日 (キックオフ) 事 象 時間 変更 中 断 中 止 状況と対応 試合前の18時、雷注意報が発令。気象台の情報をマッチコミッサリー、審判団、両チームに説明。観客にもインフォ メーション。 19時30分(前半26分)頃、雷.発生。雷はそれほどでもなく試合は続行。気象台より「雷雲は1時間ほどで浦和を抜け る」との情報を得る。 19時50分、定刻通りハーフタイムに入る。この頃より雷.が激しくなる。帰路のシャトルバス随時運行。 20時03分、駒場スタジアム付近の電柱に落雷があった影響により、ナイター照明が落ち、場内が真っ暗になる。 マッチコミッサリー、審判団、両チーム実行委員で協議。20時20分まで中断し、様子を見ることとする。ナイター照明 は10分ほどで復旧し始める。 20時20分、再度協議。雷.も弱まってきたため、20時30分に選手ロッカーアウト〜後半開始を決定。観客にアナウン ス。 20時33分、後半キックオフ。予定より29分遅れ。 試合終了後、「雷.の中、最後までご観戦ありがとうございました」の告知。 この件による、事故・ケガ人等は一切なし。 前半35分頃、.が降り出し、稲光が発生し始める。 前半44分頃、大きな雷の音がしたため、主審が選手をベンチへ引き上げさせる。 マッチコミッショナーが主審へ中断の確認を行い、その後対応を検討すると共に、運営担当へ気象庁へ情報を収集 するよう指示が出された。気象庁に連絡を取るも、詳細な情報が得られないまま9分間中断。 中断の後、雷が収まったため、マッチコミッショナー、審判の判断のもと試合再開。前半終了。 マッチコミッショナーから詳細な気象状況の把握の指示。 ハーフタイム中に気象状況を確認したところ、「東京23区に雷注意報および大.警報が発令、埼玉県南部には雷注 意報が発令されている。雷雲は東京23区にとどまっており、南東(千葉方面)へ向かう」ことが確認された。 マッチコミッショナーへ気象状況を報告。再度危険な場合は、マッチコミッショナーより主審へ連絡を行なうことで後半 開始を決定。 ハーフタイム中、観客へ再度中断の可能性があること、また大旗(金属製)を掲げないようアナウンスを実施。 後半10分、雷雲が通過し、次の雷雲がないとの情報を得、マッチコミッショナーへ報告。 その後は降.も収まり、無事に終了。 前半37分、バックスタンドにある2基の照明灯のうち、ホーム側照明灯1基が突然消灯した。 その後、約1分ほど試合は継続されたが、照明灯が消灯していることに気づいた主審が「38分24秒」で試合を止め た。 運営担当が主審に状況を確認し、マッチコミッショナーに連絡。マッチコミッショナーより原因を早急に調査する旨指 示を受けた。両チーム選手は主審の許可を受け、ピッチ内でボールを使用し待機させた。 電光掲示板及び場内アナウンスにて試合中断の旨を放送。 Jリーグに試合中断の連絡。 消灯から約7分後、施設管理者より「落雷の影響により送電が一時停止しただけで施設側には問題なし。約20分後 に試合再開が可能」との連絡があり、審判団及び両チームは控え室で待機することとなった。同時に両チーム責任 者に試合開始5分前に連絡することを伝えた。 消灯から約14分後に点灯開始し、約21分後に「あと5分ほどで試合開催可能な照度になる」との連絡あり、マッチコ ミッショナーおよび主審の判断で「20時05分」に試合を再開することを決定した。 電光掲示板及び場内放送で、停電の原因および試合再開時間を連絡。 20時05分に「38分24秒」から試合を再開。後半のキックオフ時刻については、マッチコミッショナーの判断により前 半終了時刻の10分後の「20時25分」とした。 その後は問題なく試合終了。 大 宮 神 戸 ユ 名 古 屋 9/3(19:04) 雷 . 1997J1 第 9 節 浦 和 駒 場 ● 2000J1 第 13 節 神 戸 清 水 5/17 送 電 線 へ の 落 雷 ● ●1999J2 第 23 節 大 宮 新 潟 8/28 雷 . 年度カテゴリー節スタジ アム ホームアウェイ 開催日 (キックオフ) 事 象 時間 変更 中 断 中 止 状況と対応 前半44分頃、神戸の落雷の影響により、照明灯の一部が消灯したため、5分間試合を中断。主審の目測により、試 合続行可能な照度を確保できたため、試合を再開させ、前半終了。 事前に当日の天候を予測していたため、アナウンス原稿および電光掲示板の掲示文案を準備しており、アナウンス 及び大型映像による告知はスムーズにできた。 前半の中断を考慮し、キックオフ時刻を2分遅れで再設定。 後半4分頃、激しい雷.接近に伴い、主審およびマッチコミッショナーが再度中断を決定。選手・観客の避難誘導(安 全確保)を実施。 その後、大阪管区気象台の気象レーダー情報及び沿線の交通機関等の情報を5分〜10分ほどの間隔で場内アナウ ンスで放送。 20時30分頃、主審、マッチコミッショナー、両実行委員、両運営担当で、今後の雷雲進路の確認と観客の帰路を考慮 し、試合再開の最終決定を20時45分に設定。 20時45分、上記のメンバーで再度話し合いを実施し、雷雲の減少および遠距離に移動したことを確認し、21時00分 に試合再開を決定。同時にピッチ及び場内設備の確認。 21時00分、試合を再開。試合終了まで天候及び施設に問題なし。 18時46分頃、静岡市山間部への落雷により、電力会社からのスタジアムへの送電が一瞬絶たれる。 照明は水銀灯のため、照明機器が冷却されないと再点灯できず、時間にして40〜60分程かかる見込みと施設側か らの回答を受ける。 場内へはアナウンスで「落雷の影響による停電のため、係員の指示があるまで席を立たないようお願いします。」と の簡単な自由と安全確保を告知。 主審、マッチコミッショナー、ホームクラブ実行委員、両クラブ運営担当、ホームクラブ広報担当にて協議し、キックオ フ時刻を遅らせることを決定。復旧見込みを45分後と見込み、19時30分キックオフ予定として調整する。 19時05分頃、当初の見込みより早く照明灯が点灯し始め、試合の実施ができる状態となる。場内アナウンスでキック オフ時刻を告知していない状態だったため、上記メンバーで再度協議し、19時10分キックオフとすることで決定。場内 アナウンスで告知する。 19時11分キックオフ。 19時46分頃、再度落雷の影響で照明が消灯。上記メンバーで再度協議。静岡気象台及び電力会社に連絡。1回目と 同様、静岡市山間部への落雷が原因と判明。スタジアム近辺への落雷ではないことを確認し、雷雲も近隣にはない ことを確認。スタジアム近辺への落雷はないと判断し、再開を前提に調整。3度目の停電が起こった際は、同様のメン バーにて再度協議することとした。 20時00分頃、照明復旧の確認が取れ、両チームマネージャーを交えて両チームのコンディション及び希望を聞き、試 合再開の時間を確認。20時10分に試合再開することを決定。決定と共に場内アナウンスにて告知を実施。 20時10分、試合再開。 20時21分、前半終了。 20時35分、後半開始。以後、停電はなく、試合終了する。 試合終了後に、場内アナウンスにて停電は落雷による影響で起こった旨状況の報告を行い観客に説明した。 過去10年で、日本平スタジアムでの停電による中断は初めてのケースだったが、マッチコミッショナーおよび実行委 員を中心にキックオフ時刻変更など即座に対応でき、緊急時の対策としてはスムーズに行った。 観客も、混乱はなく安全な状態で、場内アナウンスの指示に従っていた。 施設の問題として、水銀灯では停電をした場合に再点灯するまでの15〜30分程度の時間を要するため、施設側と対 応策について協議することとしたい。  また、照明が復旧しなかった場合の試合中止も考慮し、観客がチケットの半券をなくさないよう案内する準備もして おいた。  TV中継がスカイパーフェクTVだったため、比較的柔軟な対応をすることができたが、今後は中継局も交え、緊急時 の対応を協議していく必要があると感じた。 17時40分頃、スタジアム隣の大宮第2公園に落雷があったと連絡あり。一瞬停電。 17時52分頃(マッチコーディネーションミーティング中)、再度スタジアム近くに落雷あり。照明が消えた。すぐに復旧し たが、全灯せず半灯のみ。 落雷の影響で、電光掲示板が故障。メーカーでないと復旧が不可とのことで、使用が不可となった。 18時00分頃、お客様の安全を考慮し、場内放送とトラメガによる誘導で200名程度のお客様を避難誘導させた(→ バックスタンドは隣の野球場内、メインスタンドはコンコース内)。 場内放送用のマイクも使用不可となった。 18時25分頃、ピッチ内で選手がアップを始める。 18時30分頃、落雷の可能性も少なくなってきたと判断し、お客様をスタジアムへ誘導。 18時45分頃、マッチコミッショナー、審判、両クラブ実行委員、両クラブ運営担当で協議し、半灯(約800ルクス)でゲー ム開始することを確認し、両チーム監督へ説明し、承諾を得た。 中継局関係者へも確認、了承を得た。 19時01分、キックオフ。電光掲示板は得点版のみ看板で対応。マイクに関しては、警備員のトラメガで対応。 その後は、雷、.もやみ、通常のタイムスケジュール通り問題なく進行した。 甲 府 9/3 落 雷 に よ る 停 電 2003J2 第 31 節 大 宮 大 宮 ● ●2000J1 第 14 節 G 大 阪 万 博 2002J1 第 2 節 清 水 日 本 平 市 原 9/7 落 雷 に よ る 停 電 名 古 屋 5/20(19:00) 雷 . 年度カテゴリー節スタジ アム ホームアウェイ 開催日 (キックオフ) 事 象 時間 変更 中 断 中 止 状況と対応 開門時に.が降り出し、徐々に強くなる。山形気象台に状況を確認、「雷.注意報」の発令を確認。 MC、主審に報告。以後10分毎に気象台に状況を確認し、報告を実施。 徐々に雷が強くなり、ピッチ内アップ時に稲光を目視にて確認。 MC、主審と協議の上、観客の避難誘導を開始。この時点でキックオフを19:15に設定。 18:45頃、観客の避難完了。18:47頃、競技場の避雷針に落雷。設備には影響なし。 MC、主審と再度協議し、観客がスタンド戻る時間を考慮し、キックオフ時刻を19:30に設定。 19:00頃、雷の間隔が長くなり始め、山形気象台に状況を確認したところ、徐々に弱まる傾向になることを確認。 19:10頃、観客をスタンドに誘導し、19:30に予定より30分遅れでキックオフ。以降は30分遅れでスケジュール通り進行。 前半終了後に天候が急変。激しい雷.となる。 MC、審判、実行委員、運営担当で協議の上、後半の開始時刻を10分間遅らせる。 後半開始3分で、審判が雷のために選手の安全が確保できない」との判断で試合を中断。 約20分間の中断後に、天候の回復が見込めないことからMC、審判、実行委員、運営担当で協議の上、試合を中止 とすることを決定した。 この事例でケガ人等はなかったが、駐車場が冠水し、来場していた観客の車が使用できなくなる事例があった。 前半20分ごろから急に天候が悪化。気象台に状況を確認。県内全域に「雷注意報」発令。 MC、実行委員に状況を報告。避難体制を整える。 前半終了直前に.が降り出し、稲光を目視。 前半終了と同時に場内アナウンスを実施。観客を屋根のある安全な場所へ避難させる。 MC、審判、実行委員、運営担当で協議の上、落雷の可能性があるため後半キックオフを遅らせることを協議。 ⇒この時点では15分遅れの14:15キックオフに変更する、14:10に再度協議することを確認。 14:10に再度協議したが、まだ落雷があり、危険性があったため14:30のキックオフと設定。場内アナウンスで告知。 予定時刻より27分遅れでキックオフ。Jリーグデータセンターにはこまめに連絡。 開門前に気象台に天候を確認。「雷注意報」の発令を確認。開門時に避難体制を整える。 ピッチインスペクション後に.脚が強くなり、弱い雷が発生。場内外アナウンスを実施し、観客を安全な場所へ誘導。 気象台に再度状況確認。「大.洪水雷警報」の発令を確認。MCへ報告。 中継局に状況を報告。最大延長可能時間を確認。 雷.は40分間ほどで通り過ぎるという情報を確認。スケジュール通り進行し、18:15に再度協議することを確認。 18:10頃、気象台に状況を確認。「雷.の第1波は過ぎるが、第2波がしばらく続く。」ことを確認。雷.が強くなる。 MC、審判、実行委員、運営担当で協議の上、19:30にキックオフを決定。関係各所場内へ連絡。 19:00頃、気象台に状況確認。「警報は解除されず、悪天候は一晩中続く」ことを確認。MC実行委員に報告。 再度、MC、審判、実行委員、運営担当で協議。安全が確保できない、ピッチが水浸しでプレーできないことから試合を中 止し、延期することを確認。 ● ● ● ● ●● ● 山 形 大 宮 7/10(19:00) 雷 . 第 7 節 J120042004J2 第 22 節 雷 . 9/26(15:00) 名 古 屋 大 分 8/20(19:04) 札 幌 2005J2 第 27 節 山 形 2005J2 第 15 節 山 形 雷 . 京 都 6/4(14:03) 雷 . 山 形 県 熊 本 山 形 県 山 形 県 表 5-2 参考事例(地震) 年度カテゴリー節スタジ アム ホームアウェイ 開催日 (キックオフ) 事 象 時間 変更 中 断 中 止 状況と対応 台風17号接近に伴い、当日午前9時より台風の進路予想図を取り寄せ、テレビのニュースなどで交通機関への影響 などの情報を収集。 収集した情報を総合的に判断し、正午にJリーグ事務局へ試合中止の意向を伝え、チェアマンより最終的な中止の判 断を頂く。 中止の意思決定については、マッチコミッサリー、審判団、アウェイクラブ運営委員、長崎県サッカー協会理事長、 ホームクラブ実行委員、ホームクラブ運営委員同席のもと行なった(アウェイクラブ実行委員については会場未着の ため電話にて連絡)。 再試合の日程については、観客へのサービスを第一に考慮し、両クラブ合意の下、翌18日14時キックオフに順延と し、中止のリリースとともに合わせてリリースした。 弱い熱帯低気圧が17日から18日にかけて中国地方を通過するため、所により強い.が降るものの、広島市内の影 響は少ないとの天気予報であった。当日の天気は朝から17時頃までは降ったりやんだりの状況。 17時30分頃、ピッチインスペクションを実施した。部分的に水含みの箇所もあったが、プレーに支障が出る状態では なかった。 18時頃、急に.が強くなり、集中豪.となる。ピッチのいたるところに水溜りができ、ラインも見づらい状況となる。 18時25分頃、両チームがウォーミングアップを開始。 18時30分頃、主審よりマッチコミッショナーに対し、このピッチ状態では選手はプレーに支障をきたし、怪我等も考えら れ、非常に危険であるため、試合実施について検討するよう申し出があった。 主審、マッチコミッショナー、両クラブ実行委員及び運営担当で試合実施について協議。ピッチ状態が悪く選手の怪 我も心配ではあるが、.中ご来場いただいたお客様に対し十分な説明もなく、中止を決定することは帰って混乱を生 じることになるため、アウェイクラブの了承を得て試合実施を決定。 18時50分頃、ラインを補修。ピッチの水抜きを実施するが効果なし。 19時00分頃、広島地方に大.洪水注意報発令。 19時01分、予定より1分遅れで試合開始。 19時46分、ハーフタイム。審判が、この状況では試合続行不可能と判断する旨両クラブ実行委員に伝える。マッチコ ミッショナー、主審、両クラブ実行委員、運営担当にて再協議を行なうが、後半もピッチコンディションの回復が見込め ないため、正確な判定が困難であり、選手の負傷が考えられるとのマッチコミッショナーの意見を基に、20時15分に 試合中止を決定。 20時30分頃、マッチコミッショナーによる記者会見の実施(中止理由について) 21時00分、ホームクラブ実行委員代理による記者会見の実施(今後の対応について) 再試合の日程については、両クラブで調整し、チケットの扱いについては以下の通りとし、リリースを出した。  ○年間指定席   →再試合の入場券を送付  ○一般指定席・自由席   →再試合に入場可。再試合当日に専用ブースで入場券と半券を引き換え。  ○再試合への来場が困難な場合は、希望のホームゲームの入場券と引き換え  ○払い戻しを希望のお客様に対しては対応  ○年間自由席パス   →再試合来場の際に枠外に押印 地震発生直後、実行委員、常務、運営、広報が運営本部に集合、情報の収集を開始。 交通公共機関は全面的にストップ(復旧の見込みなし)、高速道路も入口閉鎖等で渋滞との確認が取れる。 発生時入場者数がすでに3,000名を超えていた。(前売り数5,200:招待1,000含む) 試合を中止にしても、交通機関が全面的に止まっていて、来場者の帰宅は不可能であった。 (試合を開催しながら、復旧を待つこととした。) 試合開始を遅らせると、復旧した際の観客の帰宅時間に影響がある可能性がある。 予定通りの試合開始を決定。 試合終了後もJR等の復旧の見通しがつかないため、五井駅行きのバスを蘇我経由、千葉駅行きに変更。 観客数よりバス利用者が700人と仮定し、5台増便をお願いし、振分けた。五井から千葉までの運賃はクラブ持ち。 お客様の中で来場できなかった方から払戻の要望があったが、Jリーグ運営部と確認し、払戻はしなかった。 地震発生後、公共交通機関がストップしていることを確認。試合開始時刻を遅らせることを検討する。 JR総武線は復旧の見込みが立たなかったが、京王線および都営大江戸線が復旧したことにより、サポーターの多 数は試合開始時刻を遅らせれば来場できると判断。 この試合は生中継(J-SPORTS)の予定だったので、中継局と調整をし、キックオフを遅らせることの了解を得た。 Jリーグ運営部と連絡をとり、試合開始時刻を遅らせることを確認。 周辺の駅および京王線の新宿駅に試合開始時刻を遅らせる案内を掲示。 結果的には18,000人の来場者であった。 試合の翌日には来場できなかったお客様への案内文をクラブHPに掲出。払い戻しには応じないが、未使用チケット を次回の試合に持参すればクラブのグッズと交換する旨を告知した。 ● 第 18 節 J12005 地 震 7/23(18:30) 神 戸 F 東 京 千 葉 第 18 節 J12005 地 震 7/23(18:30) 川 崎 1999J1 第 3 節 広 島 福 岡 8/18(19:01) 豪 . ● ● 1997J1 第 11 節 福 岡 平 塚 10/17(19:04) 台 風 長 崎 広 島 市 原 国 立 5.2 スタジアムの雷対策実施状況(安全エリア等) ※各クラブで準備、差し替えのこと 5.2 スタジアムの雷対策実施状況(安全エリア等) 5.3 (財)日本サッカー協会の指針(日サ協発第060015号) 5.3 (財)日本サッカー協会の指針(日サ協発第060015号) 〈落雷の予兆〉に関する参考資料 文献『雷から身を守るには−安全対策Q&A−改訂版』(日本大気電気学会編、平成13年発行) には、落雷被害を避けるための予知方法について次のように記述されている。以下抜粋して掲載 する。 「どのような方法でも発生・接近の正確な予測は困難ですから、早めに安全な場所(建物、自動車、 バス、電車などの内部。)へ避難することです。 モクモクと発達した一群の入道雲は落雷の危険信号です。厚い黒雲が頭上に広がったら、雷雲 がさらに近づいたと考えて下さい。雷雲が近づくときは、多くの場合は突風が吹くとともに気温 が下がり、やがて激しい.になります。しかし、突風や降.より落雷が先に起こることがありま すので、早めの避難が大切です。」 「雷鳴はかすかでも危険信号です。雷鳴が聞こえるときは、その後の雷が自分に落ちてくる危険 がありますから、すぐに安全な場所に避難して下さい。雷鳴が聞こえなくて.も降っていないと きに、突然落雷が発生する場合もありますので、雷鳴だけで雷の発生や接近を判断するのは危険 です。 もっと遠いところの雷の発生は、ラジオで中波や短波のAM放送を受信していると、ガリッガ リッという雑音が入ることにより、検知できます。雑音の間隔が短くなり、激しく連続的になる ときは、雷がさらに接近してくるときです。このときはラジオの雑音だけでなく、雷鳴にも注意 して下さい。雷鳴が聞こえてくれば、雷雲はすでに危険な範囲に入っています。」 「雷雲が遠ざかって雷鳴が聞こえなくなっても、20分くらいはまだその雷雲から落雷の危険が ありますから、安全な場所で待機することが必要です。また、一つの雷雲が去っても、次の雷雲 が近づいてくる場合がありますので、新しい雷雲の接近に常に注意することが必要です。」 「自動車、バス、列車、鉄筋コンクリート建築の内部は安全です。」「本格的な木造建築の内部も 普通の落雷に対しては安全です。しかし、テントやトタン屋根の仮小屋の中は、屋外と同様に雷 の被害を受ける危険があります。」 「絶えず雷鳴に注意し、空模様を見守ります。雷鳴がきこえたり雷雲が近づく様子があるときは、 直ちに近くの建物、自動車、バスの中に入り、安全な空間に避難します。雷鳴は、遠くかすかに 聞こえる場合でも、自分に落雷する危険信号と考えて、直ちに避難して下さい。雷活動が止んで 20分以上経過してから、屋外に出ます。 屋根のない観客席も危険ですから、安全な場所に避難します。」 以上 5.4 雷予報・雷注意報に関するホームページ 図 5-1 雷予報・雷注意報の提供機関に関する参考サイト 出典:あおば屋(http://www.aobaya.jp/lightlink.html#forecast) 5.4 雷予報・雷注意報に関するホームページ 図 5-2 雷予報・雷注意報のホームページの例(気象庁) 出典:気象庁(http://www.jma.go.jp/jp/warn/) 注)雷には注意報しかなく警報はない。 図 5-3 雷予報・雷注意報のホームページの例(日本気象協会) 出典:日本気象協会(http://www.tenki.jp/tyu/index.html) 注)気象庁の情報を基に情報を提供 図 5-4 雷予報・雷注意報のホームページの例(気象サービス) 出典:気象サービス (http://www.weather-service.co.jp/Public/cts0004/weather/wrng/WarnMain.html) 注)気象庁の情報を基に情報を提供 図 5-5 雷予報・雷注意報のホームページの例(ウェザーニュース) 出典:ウェザーニュース(http://weathernews.jp/cww/docs/thunder/thunder_index.html) 注)雷の危険度を雷指数として情報提供 図 5-6 雷予報・雷注意報のホームページの例(東北電力) 出典:東北電力(http://www.tohoku-epco.co.jp/weather/index.html) 図 5-7 雷予報・雷注意報のホームページの例(東京電力) 出典:東京電力(http://www0.thunder.ne.jp/index.html) 図 5-8 雷予報・雷注意報のホームページの例(中部電力) 出典:中部電力(http://www.chuden.co.jp/kisyo/index.html) 図 5-9 雷予報・雷注意報のホームページの例(北陸電力) 出典:北陸電力(http://www.rikuden.co.jp/hopes/raitanji1.html) 5.5 雷に関する基礎知識 (1) 雷の仕組み、特徴 雷は、上昇気流によって雷雲が発生、成長した結果起こる。従って、対流性の雲がある高度以 上まで発達することが必要である。通常、雲頂が−20℃以下の高度まで到達すると雷が発生する ようになる。夏は7km以上、冬は3km以上の高さに発達する必要がある。 夏の雷雲は非常に背が高くなり、16km位まで及ぶ事があり、それだけエネルギーが多く、発雷 頻度も激しい。これに対し冬の雷は、雲頂がせいぜい6km位迄で、エネルギーも比較的.なく、 発雷頻度も弱い。時には1発か2発で終わってしまうが、1発1発の雷は強いものが多く、大き な被害をもたらす事があるので注意を要する。なお、冬季の雷は、日本の日本海沿岸とノルウェ ーの大西洋沿岸に限られた、世界的にみても非常に珍しい気象現象である。 雷が発生するような最盛期の雷雲からは.が降り、これに引きずられるように下降気流も生じ る。下降気流は次第に広がり、周囲に吹き出し、突風、時にはダウンバースト(強い下降噴流) を引き起こすことがある。この下降気流は冷たく、周辺の気温を急速に下げる効果もある。最盛 期の持続時間は15分〜30分である。 下降気流が雲全体に拡がり上昇気流がなくなると、衰弱期に入る。.は弱まり、最盛期から約 20分程度で止む。 雷の仕組み、特徴 (1) 5.5 雷に関する基礎知識 図 5-10 雷雲の盛衰 出典:中部電力「雷情報」HP http://www.chuden.co.jp/kisyo/setsumei.html#raiun 図 5-11 夏の雷雲と冬の雷雲 出典:北陸電力「雷センター」HPより http://www.rikuden.co.jp/kaminari/tokucho.html 雷には、発生メカニズムでみると熱雷と界雷がある。 熱雷は、夏に積乱雲(入道雲)の上昇気流によって生じる帯電なので、夏雷とも呼ばれている。 雷雲下部が地上高2〜3kmの比較的高い位置に発生する。 強い日射により地表付近の湿った空気が暖められ、上昇気流によって積乱雲が発生する。積乱 雲の中では、高温多湿の水蒸気が断熱膨張し、氷粒(あられ、ひょう)と氷晶が形成される。これ らの粒子の温度差に起因する電荷分離が起こり、温度の高い氷粒(あられ、ひょう)は負に、温度 の低い氷晶は正に帯電する。これらの粒子が上昇気流と重力によって分離され、雷雲の上部は正 電荷、下部は負電荷の分布となる。 図 5-12 熱雷の発生メカニズム 出典:「日辰電機製作所-雷発生と雷害のメカニズム」HP http://www.nisshin-electric.com/news/topics_01.htm 界雷は、温暖な気団と寒冷な気団の境界において、激しい上昇気流が形成されることによって 発生する。 界雷には、寒冷前線雷と温暖前線雷がある。どちらも湿気を含んだ温暖な気団が押し上げられ るために、上昇気流によって雷が発生する。界雷は地上高数百mの比較的低い位置に発生し、前 線の移動に伴って広い地域に影響を及ぼす。 界雷(寒冷前線雷) 界雷(温暖前線雷) 図 5-13 界雷の発生メカニズム 出典:「日辰電機製作所-雷発生と雷害のメカニズム」HP http://www.nisshin-electric.com/news/topics_01.htm 熱雷、界雷は必ずしも単独で起こるのではなく、実際は、これらがミックスされたものが多い。 日中の日射で地面が暖められたところに、寒冷前線が南下して来る時は、熱雷と界雷がミックス された熱的界雷となり、大規模な雷.となる。また、熱雷が起こる条件下において、上空に寒気 が入ってくる場合も同じような状態となり、激しい雷.となる。 落雷の形態では、負極性のものと正極性のものに区分される。 雷雲下部の負電荷が地上へ落ちてくる(下向き)場合は負極性の雷で、全体の90%を占める。 残りの10%は正極性であり、寒冷前線によって発生した界雷が低い地上高のときに、雷雲上部 の正電荷と地表面の負電荷問で直接放電するもので、冬季の北陸などで見られる。 図 5-14 負極性の落雷(左)と正極性の落雷(右) 上図出典:(上図)「日辰電機製作所-雷発生と雷害のメカニズム」HP http://www.nisshin-electric.com/news/topics_01.htm 下写真出典:北陸電力「雷センター」HPより http://www.rikuden.co.jp/kaminari/tokucho.html 落雷が始まるタイミングとしては、雲中放電(雷鳴)が始まってから平均5分〜15分経ってか らである。ただし1分以内に落雷が起こる場合や、雲中放電による雷鳴がなく突然近くに落ちる こともあり、注意を要する。 落雷が継続している間は、比較的激しい雷雲の場合、平均10秒〜15秒の間隔、短くて0秒(同 時)、長くて約1分で次の落雷が起こる。一度落雷があった場合、次に落雷する場所はその場所か ら平均4km〜6km、近くで約200m、遠くで約10kmであるが、過去には50kmも離れた地点に落下し た記録もある。 (2) 落雷危険性の高い場所の特徴 雷警報器のホームページが非常に参考となるため、以下にアドレスを示す。以下のサイトでは、 落雷に対して安全な場所と危険な場所を4つに区分しており、避難場所の確保にあたってはでき るだけ安全な区分の条件を満たす場所を確保すること。 【アドレス】あおば屋(http://www.aobaya.jp/chishiki.html#survival) 【4つの区分】 (a) 十分安全な場所 (ここに避難する。) (b) 比較的安全な場所(100%安全ではない。5%以内の危険性あり。) (c) 安全性が低い場所(危険性は高いが、(d)より危険性は低い。) (d) 危険な場所 (即座に離れ、(a〜c)に腰をかがめて出来るだけ低い姿勢で移動する。) 図 5-15 参考サイトの部分抜粋 出典:あおば屋(http://www.aobaya.jp/chishiki.html#survival) 落雷危険性の高い場所の特徴 (2) 5.6 潜在的な落雷危険度 5.6 潜在的な落雷危険度 (1) 地域別 図 5-16 全国落雷密度マップ (2000年〜2003年:4年間積算値 / 20kmメッシュ) 出典:フランクリン・ジャパン(http://www.fjc.co.jp/jldn/data.html) 全国落雷密度マップ (1) 地域別 図 5-17 全国落雷日数マップ (2000年〜2003年:4年間積算値 / 20kmメッシュ) 出典:フランクリン・ジャパン(http://www.fjc.co.jp/jldn/data.html) 全国落雷日数マップ 図 5-18 首都圏落雷密度マップ 出典:アット東京ホームページ(http://www.attokyo.co.jp/btopics/thunderbolt.pdf) 図 5-19 関東地方 2000年度落雷頻度マップ 出典:NTT技術ジャーナルonline HP(http://www.ntt.co.jp/journal/0303/files/jn200303038.pdf) 図 5-20 四国地方 過去落雷情報マップ 出典:STネットHP(http://thunder.stnet.co.jp/raiinfo/) (2) 月別 ・ 7〜8月を中心とする夏期に落雷が集中している。 月別 (2) 図 5-21 全国月別落雷数 (2000年〜2003年:日本列島を含む2000km四方) 出典:フランクリン・ジャパン(http://www.fjc.co.jp/jldn/data.html) 全国月別落雷数 5.7 落雷による被害者への対応 5.7 落雷による被害者への対応 落雷で動けなくなった人が出た場合、救急車を呼ぶとともに、 @ 安全な場所に運ぶ。落雷の場合、被害者に触れても感電の心配はない。 A 助け出したら意識の有無を確認する。 B 意識がない場合、直ちに呼吸と脈の有無を確認する。 C 呼吸が止まっている時は人工呼吸を、脈も止まっていたら人工呼吸と平行して心臓マッサ ージをする。 1)気道確保:呼びかけながら、被害者の肩を軽くたたく。何の反応もない場合は口腔内を確 認後、頭部後屈あご先拳上か下顎拳上法の方法で気道を確保する。 2)人工呼吸:呼吸がなければ、口対口人工呼吸によって5秒に1回呼気を吹き込む。 3)心臓マッサージ:頚動脈に触れてみて、もし心臓が止まっていることが確認されたら、た だちに吹き込み人工呼吸2回、心マッサージ15回を繰り返す。 医師の手当てが受けられない場所で起こっても、決してあきらめずに、必要があれば人工 呼吸、心マッサージなどの処置を続ける。 D 意識がなくても、呼吸と脈がしっかりしている場合は、肩の下に高さ10cmくらいのもの をあてて頭を下げて気道を確保した上で救急車の到着を待つ。 E 意識がある場合には、本人が最も楽な姿勢で安静にさせて救急車の到着を待つ。鼓膜が破 けて耳が聞こえない場合があるので、確認する。感電後、被害者は全身の疲労感を訴える場 合があり、興奮したり震えている場合は、言葉をかけるなどして落ち着かせる。 F 体にやけどを見つけた場合、水で冷やす。 G たとえ患者の意識がはっきりして元気そうな場合でも、感電は体の奥までやけどしている ことがあるため、早急に救急病院での診察を受けさせる。 (参考)「医療の窓」感電/落雷事故の救急処置 HP http://www.dr-sugaya.net/window/kanden.htm 雷対策・落雷対策−雷の知識:あおば屋 HP http://www.aobaya.jp/chishiki.html