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 平成23年度 レポーターキャラバン IH取材活動報告

  

8月11日(木) 後半3日目

 

【ボクシング競技】

昨日から秋田県秋田市立体育館で開かれたボクシングの全国大会。

大会2日目の広島県代表の結果は次のとおりだ。


ライトフライ級 木村隆之くん 広陵高校 0ー6 敗退
フライ級 蓑毛歓喜くん 安西高校 3R棄権(残り20秒)
バンタム級 大成浩平くん 崇徳高校 0-5 敗退
ライトウェルター級 森広一喜くん 崇徳高校 1-8 敗退
ミドル級 平原直道くん 広島工業高校定時制 0-1 敗退

広島県代表者は惜しくも敗退した。だが、5人が頑張って厳しい練習に耐え、ここまで来た事実は変わらない。


                                                 加計高校 2年 長尾摩美

「 本当の強さは… 」

 ボクシングを始めたきっかけは、格闘技がかっこよく見えたから。そう語るのは、広陵高校3年部長の木村隆之くん。彼はライトフライ級の2回戦で敗れてしまった。本人いわく、敗因は経験が足りないこと、パンチ数が少ないこと。監督いわく、彼は優しい。「優しさゆえに躊躇するのは、勝負の際には時に命取りになる」だが、監督はさらに続ける。「非情な選手は、やはり本当の強さは得られてない。強い選手はみんな優しさを持っている」と。普段の生活で優しさや思いやりがある人には、必ず強くなる素質を持っている。大学でもボクシングを続けるつもりだと語る彼。彼なら、本当の強さを得て、日本に名を轟かしてくれるだろう。

                                                   加計高校 2年 長尾摩美

「 歓喜 

   


 フライ級で群馬の選手と戦った安西高校の蓑毛歓喜くん。私は彼の試合を見て、心から感動した。安西には、ボクシング部は存在せず、いわば彼は、無所属だ。だが、めげずに1人、ジムでシャドウをひたすら行い、崇徳の監督に無理を言って、練習に参加できるように頼みこんだ。そして、崇徳の監督やセコンドとして付き添った生徒、彼のためにとバックアップした学校など、たくさんの支援を受け、今回の全国大会への出場となった。彼は、結果としては崇徳の監督の手によってリングに投げ込まれたタオルで、失格だ。だが、圧倒的にレベルの高い相手に怯むことなくパンチを送りこむ。鼻血が出ても、いくら痛くても、タオルの投げこまれる最後まで、彼は諦めなかった。結局、3Rの残り20秒までリングの上で戦ったのだ。彼の粘りは周りの人の目に涙を浮かばせた。もっと強く、会場を歓喜であふれさせる選手になってくれると、私は思う。

                                                   加計高校 2年 長尾摩美

「 和顔愛語・母 」

  「どの競技も甲子園みたいなものだから。」そう語るのはボクシングウェルター級にエントリーした崇徳高校三年 中林研人選手のお母さんだった。今回の大会、中林選手は検診(血圧)にひっかってしまい、試合に出場できなかった。

 「本人も、すごくショックだったみたいで...」最初は息子がボクシングをするということに、とても不安を抱えていたお母さん。だが、今ではすっかり中林選手の一番の応援者だ。 

 

 「試合中、いつもと全然違った顔をする。厳しい世界だけど、先生も良く面倒見てくださるし、仲間もいるので安心しています。ぜひ次は国体で頑張ってほしい。」そう語るお母さんの優しい微笑みは、とても印象的であった。

安西高校2年 沖津可奈子 

「 親子信頼・ボクシングライト級 」  

  「負けて悔しい。」試合終了時 崇徳高校三年 大成浩平選手は率直な気持ちを語ってくれた。「あれだけ練習したのに...」と日々の練習を振り返った彼は、涙がこぼれないように上を向いた。「打ち合いは相手が強かった。自分は打って相手には打たせない、これをきちんとしないと。」自分自身の試合を冷静に考え、今後へ繋がるようにと語った。

 

 彼はボクシングをやめたいと思ったこともあるらしい。"なぜやめずに続けてきたのか"という私の質問に対して、「元々、父がボクシングで崇徳に紹介してくれたんです。」彼の父は、元プロボクサーだ。「父のおかげなので僕にはボクシングをする義務があるんです。もちろん大学でも、続けるつもりです。」彼は強いまなざしできっぱりと答えた。

 

 義務感だけではあんなにも悔しさはでてこない。きっと彼は心からボクシングが好きなのだろう。

 

安西高校2年 沖津可奈子 

「 親子信頼・父 」


 大成選手のインタビュー終了後、大成選手のお父さんにもお話を伺った。「手かずが多く、攻めていたのは良かったが、"クリーンヒット"といえるものがなかった...」と試合を振り返った。

 お父さんに大成選手のコメントを伝えた。『お父さんがいるからボクシングを続けられている。大学に行ってもボクシングをするつもり。』思いを聞いたお父さんの目に涙が浮かんだ。お父さんはしばらく黙ってリングの方を見ていた。私が見たお父さんの横顔。どんどんと溢れる涙が頬をつたっていった。最後に「...ほんとに、一生懸命やってくれたので良かった。」と涙を拭いながら笑顔でおっしゃった。

 

 息子から父への"信頼"

 父から息子への"信頼"

2人の目に確かにそれを感じた。

安西高校2年 沖津可奈子

 「 巡り合わせ・ボクシングミドル級 」

 「疲れましたね。」と三年生 平原直道選手は明るい表情で言った。彼は初戦で惜しくも敗退。しかし1対0という大接戦であった。対戦相手の選手とは前々から面識があり、仲がよかったそうで、試合後すぐに二人で頑張りきったことを称え合ったそうだ。

 

 平原選手は中学二年生からボクシングを始めるが、一時ボクシングから離れていた。しかし今年、『もう一度ボクシングを!』と誘う周囲の声に応え、今回のインターハイ出場となった。

 

 彼の応援には違う学校の人も多くきていた。彼の明るい性格が仲間を集めるのだろう。彼自身も仲間に応援されることは、ボクシングを頑張る大きな理由のひとつになっている。彼にとって仲間はかけがえないものだ。

安西高校2年 沖津可奈子

「 笑花はまた蕾と化す 」

 

 昨日私が取材させていただいた、崇徳高校3年でライトウェルター級の森広一喜くん。笑顔が素敵な人だ。トーナメントのため、引き続き今日も試合。彼は、自身でも言っていたが、攻めが特技だ。今日も得意の攻めで相手をおしていた。だが、相手も彼に負けず劣らず、攻めていた。攻め攻められの、ハラハラドキドキの試合となった。後半、彼は前へ前へ果敢に進み、相手を押した。だが、結果は惜しくも敗退。彼に取材を申し込んだところ、質問にハキハキと答えてはくれたのだが、笑顔は全くなく、厳しい表情だった。「また一から出直してきます」と言う彼。大学でもボクシングは続けるつもりだと語っていた。私は、彼ならきっと、あの満開の笑顔を再び見せてくれると信じている。


                                         加計高校 2年 長尾摩美 0811 NAGAO 3